平成29年度 七代目藤岡農場のにんにく・にんにくの芽は
兵庫県認証食品「ひょうご安心ブランド」に選定されました。
令和2年度 七代目藤岡農場のにんにく・にんにくの芽は
一部圃場にて有機JAS栽培を開始致しました。
にんにくの原産地は中央アジアと言われており、紀元前から古代エジプト、地中海沿岸地域で食用として栽培されていたとのこと。日本には大和時代に中国から渡来しました。源氏物語の中の帚木の巻にもにんにくが登場しているなど歴史との関わりがあり、古くから風邪の薬として用いられてきました。戦後に野菜として定着し、高度経済成長期を迎えてから、疲労回復に効果があるとし、より広く利用されるようになりました。
にんにくは青森じゃない?と疑問を抱かれる方がいらっしゃると思いますが、兵庫県多可郡多可町でも良質なにんにくを生産することは可能です。綺麗な空気、緑豊かな恵まれた環境で育ったニンニクは絶品です。青森県では寒地型品種(福地ホワイト、富良野など)が主に作られていますが、七代目 藤岡農場では暖地型品種(山東)を使用しております。鱗片の数が12個前後と多く、大きなにんにくができます。土地にあったにんにくを使用し、品種の良さを引き出せるように丹念に育てております。また栽培期間中農薬を一切使用せず、知恵と経験で病気や雑草を極力抑え、消費者の方に安心して頂いてもらえるように最大限の取り組みを行っております。その取り組みが評価され、平成29年に兵庫県認証食品(ひょうご安心ブランド)に認証されました。令和2年度から主に不耕作地解消後の農地を利用し、有機JAS栽培を開始致しました。さらに放射線量の測定も行っております。一般的に100 Bq/kg以下であれば安全とされていますが、<25 Bq/kgと基準値を大幅にクリアしております。
平成22年、みのり農協と多可町が地域の新しい特産として「にんにく」を推奨しました。商品名も公募して「たがーりっく」に決まり、当農場もにんにく栽培を始めました。栽培面積は5a程でしたが、全てが手作業でした。水稲が主な作物のため、畑作物の野菜栽培は初挑戦でした。除草剤を使用しないために抑草には大変な労力を使っていました。籾殻や中耕による覆土で小さな草を抑えるなど、今も色々と知恵を絞って栽培しています。
平成25年に栽培面積は30aに増やしました。この年に自作の堀機を作り収穫の重労働がずいぶん軽減されました。殺菌剤も使用しないので、春腐れ病の発生には常に注意しています。病気の兆候を見つけると、スコップで株ごと掘り出してバケツに取り、圃場の外へ出して伝染を防いできました。現在は、栽培面積も5.6haになり、納豆菌を独自の方法で培養し、敵期に散布し病気を抑えています。
「生にんにく」とは収穫したてのにんにくのことです。一般にスーパーで売っているにんにくとは違い、「生にんにく」はお店には並びません。スーパー等で売られているにんにくは、長期保存や腐敗防止のため、乾燥施設で約30%乾燥させています。そのため一年中どこの店頭でも購入することが出来るのです。「生にんにく」は、保存が難しく店頭に何日も並べることが出来ません。
水分が豊富な「生にんにく」は、もちもちした食感が味わえます。これは、店頭に並んでいる乾燥にんにくでは絶対に味わえませんよ。
皆さん、「にんにくの芽」ってご存知ですか?にんにくは冬から春にかけて、畑の中で球が出来始めます。その後「とう立ち」して花芽が咲きますが、そのままでは栄養分が分散されてしまい、球の成長を妨げてしまいます。ちょうどその時に、蕾のついた若い茎を切り落としたものが「にんにくの芽」です。別名「茎にんにく」とも言います。にんにくの芽って食べられるの?と疑問に思われるかもしれませんが、もちろん、食べることが出来ます。一般によく出回っているのが99%中国産といわれています。冷凍での流通がほとんどで、国産はなかなか流通しません。ではなぜ国産が流通しにくいのか。その理由は2つあります。一つ目は、にんにくの芽そのものの絶対量が非常に少ないことにあります。日本最大のにんにく生産地である青森や東北地方で栽培されている品種は、ニンニクの芽が伸びなかったり、出ても食用になるほど伸びない品種のようです。もう一つは、農薬の問題です。通常のにんにく栽培に使用する農薬を使用すると、にんにくの芽は出荷できません。そのために国産のにんにくの芽が流通していないのです。
にんにくの芽には、にんにくと同じように「アリシン」が含まれており、ビタミンAやビタミンCなども多く含まれているほか、カロテンや食物繊維なども含まれています。にんにくの芽はにんにくよりは臭いも強くなく、豚肉などと一緒に炒めたり、天ぷらにして食べてみるのもお勧めですよ。
真ん中の黄緑色をした茎が「にんにくの芽」です。